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わらびの日誌

please forget me not, but I'll forget you. so it goes.

瀬戸内寂聴『夏の終り』

瀬戸内寂聴『夏の終り』

――ある意味では恋ばな。
夏の終り (新潮文庫)

夏の終り (新潮文庫)

 

 

「きのうジャッキーの本読んだんだけどさあ」
「ジャッキーって誰よ?」
瀬戸内寂聴に決まってんじゃん。知らないの?」
「うっそ、ウケる。渋すぎじゃん」
「でさあ、知子ってやつがまじむかつくわけ。なんかさあ、慎吾って男と8年も不倫してんだけどさ」
「うわ、まじありえないね。ていうか逆に8年とかすごすぎじゃね? そういうのばれないわけ?」
「それがさあ、慎吾の奥さん知ってて黙ってるんだよね。うちだったら知子ぶっ潰すよね」
「人の男とるとかまじ無理だわ」
「でさあ、もっとむかつくのがさあ、人の男とっといてさあ、凉太ってやつとも浮気するんだよ。風呂屋行く途中にチューしに行くとかさあ、ほんとまじありえねえし」
「まじ最悪だね。凉太はフリーなの?」
「バツイチだけどフリーだよ。なんか12年前? 知子に旦那いたんだけどさ、そのときの不倫相手なんだよね」
「昔っからそういうやつなんだね。けどさ、凉太がフリーだったらさ、凉太選べば解決じゃね?」
「そう思うじゃん?」
「え、うっそ。慎吾選んだの? まじ空気読めないじゃん」
「でしょ? なんか知子的には凉太って肉体関係なんだよね。けど、慎吾はそういうことしなくても通じあえてるしわたしたち美しい関係だわ、って感じ?」
「で、それどうなったの?」
「なんか、知子が慎吾の家まで行ってさ、やっと奥さんの存在を感じるわけ」
「今さらじゃん」
「ほんとそれな。で、慎吾をちゃんと奥さんのとこに帰そうってなって別れるんだけどさ、結局会ってるんだよね」
「なにそれ、意味分かんないんですけど」
「なんか、慎吾ってまじ優男でさ、けどちょっと病んでるっぽくてさ、知子と出会ったときに言ったのが〈いっしょに死んでくれないか〉、みたいな?」
「それまじ太宰だね」
「それな! で、話変わるんだけどさ、牧子ってやつもさ、子ども捨てて恋に走るんだけどさ、なんか取材で中絶手術見に行くとこがまじ怖いんだけどめっちゃよくてさ」
「あ、待って。ここどこ?」
「やっば、千葉じゃん。まじウケる。次降りて戻ろ」