わらびの日誌

please forget me not, but I'll forget you. so it goes.

愛みたいなもの/ムギ=モヨコ/空と陸と月と

今週のお題「犬派? 猫派?」

 となりの家のマルチーズに手首を噛まれて犬好きをやめた。当時小学生だったわたしにとって、白くてふわふわしたかわいらしいいきものに敵意をむけられたことは怖くてかなしいできごとだった。それ以来、小型犬はあまり得意ではない。得意やないねん、というきもちが伝わってしまうのか、バス停までの道のりにある家のトイプードルにやたらと吠えられる。

 いまはもちものを見ただけで猫がすきだとわかるくらいの猫好きなのだけれど、犬好きでなくなったから自動的に猫好きになったわけではない。1階の部屋で遊んでいたとき、ふとサッシのほうを見たら給湯器のうえに猫がすわっていた。黒っぽい毛色の縞猫で首輪はしていなかった。顔に陽射しがあたって、まぶしそうに目をほそめていた。どうやらひなたぼっこをしにくるらしくて、猫は晴れの日にあらわれた。何度も見ているうちに、かまいたいというか、愛みたいなものを感じて、おこづかいをためてキャットフードを買って与えるようになった。と言っても、怖くて触れなかったから猫の周辺にキャットフードを撒くという方法だったのだけれど(マルチーズに噛まれたのはあたまを触ろうとしたからだった)。猫にごはんをあげていることは母に秘密にしていて、けれどもある日キャットフードを撒こうとしたところを母に見つかってしまった。案の定、野良猫にえさあげたらあかんやろ、と怒られた。いややムギ飼いたい、と勝手に猫に名前をつけて愛をもって主張してみたものの却下されて、キャットフードは取りあげられてしまった。その後、ムギは2軒となりの家の飼い猫でモヨコという名前があることがわかった。それでもムギはわたしの家に居着いていて、アビシニアンのソラを飼いはじめてからはムギにもごはんをあげていいことになった。ソラはとっても美人で賢い猫だったけれど去勢手術のあと体調をくずして死んでしまった。

 ソラがいなくなってからは、野良猫だったキジ白のリクと、同級生の妹に飼ってくださいとお願いされて我が家にくることになった黒猫のルナとすごしている。リクは母以外にはなついていなくってほかの人間がさわろうとすると噛むのだけれど、夏になると仰向けで寝ていて無防備なところがある。ルナは撫でられるのとわたしのからだを揉むのがすきだ。

 ムギにこっそりえさをあげていたころにくらべると、猫がいる生活は我が家になじんでいてあたりまえのことになっている。これからもわたしの家にはずっと猫がいるのだろう。とつぜん走りまわったり、ちいさいものをちょいちょいしてどこかにやってしまったりするのだろう。

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