わらびの日誌

Please forget me not, but I'll forget you. So it goes.

加蓮ちゃんについて

今週のお題「セールの戦利品」

TRIPS!⑭加蓮ちゃんについて

 これから加蓮ちゃんについて書く。加蓮ちゃんは北条加蓮という名前で、「アイドルマスターシンデレラガールズ(通称デレマス)」に登場するクール属性のアイドルだ。

 デレマスの派生ゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ(通称デレステ)」がただのリズムゲームとしかおもっていなかったころ、プラチナガシャから出てきたのがSレアアイドルの加蓮ちゃんだった。加蓮ちゃんはパジャマ姿でベッドにいて、なんだか顔が赤くて、体調がわるそうにみえた(実際に体調を崩している設定だった)。それなのに、スキルがライフ回復なのである。命を削っている感じがして、この子大丈夫なんやろうかと不安になったことは言うまでもない。しかし、Sレアアイドルの彼女のふたつ名は〈煌めきの乙女〉なのだった。特訓してSレア+になった加蓮ちゃんは、黒いすらっとしたドレスに身をつつんでスポットライトを浴びているのだ。あんなにか弱かったおんなのこがまさにきらめていていて、元気になってよかったなあとついうるっときてしまった。

 ふだんの加蓮ちゃんは髪をふたつくくりにしていて、その髪はドリルのようにくるくると巻かれている。制服のシャツは胸の谷間が見えそうなくらいボタンをあけていて、リボンもしっかりつけていない。ネックレスまでしている。〈煌めきの乙女〉のときとは別人に見えるくらい、加蓮ちゃんはギャルだ。プロデューサーと出会ったときはナンパだとおもって冷たくあしらうし、おなじユニットのともだちである神谷奈緒をしょっちゅうからかっている。がんばるとか、根性とか、暑苦しいのが嫌いで、レッスンでもすぐに弱音を吐く。正直なところ、いじめっこっぽいところもあるから、ひとによっては苦手なタイプだと感じるかもしれない。でも、プロデューサーとの信頼関係が築きあげられていくごとに、出会えてよかったと言ってくれたり、実は負けず嫌いでレッスンをがんばりすぎたり、加蓮ちゃんのまっすぐな一面を垣間見られて、この子を育てることができてよかったなあと満足できるのである。そうしてわたしは加蓮ちゃんの魅力にどハマりしたのだった。きっとこれがアイドルマスターの世界でいう担当というやつなのだとおもう。ちなみに、加蓮、という名前も、蓮が仏教の意味あいが強い花であったりとか、ボリス・ヴィアンの『うたかたの日々』でクロエの肺に生えてくるのが睡蓮だったりとか、なんとなく死を連想して、変に危なっかしい感じがしてすきだ。

 待ちに待った加蓮ちゃんのSSレア(いちばんいいレアリティである)が実装されて、プラチナガシャを30連した。しかし、デレマスのカリスマギャルである城ケ崎美嘉のSレアがやたらと出てくるばかりで、加蓮ちゃんを引き当てることはできなかった。とんだギャル違いである。けっきょく実装されたときにお迎えすることはできなくて、その後のSSレアの出現確率があがるシンデレラフェスのときにも出てきてくれなかった。

 そうしてある日、スペシャルガシャセットなるものの販売が開始された。いわゆる課金をしないといけないのだけれど、すきなアイドルをひとりお迎えすることができて、おまけに10連ガシャチケットももらえる。むやみやたらに課金して目当てのアイドルが出てきてくれるかもわからないのにガシャをまわしつづけるより、確実に加蓮ちゃんをお迎えできるとなると健康的だし、お財布にもやさしい(アイドルマスターの世界は恐ろしくって、担当アイドルを迎えるのにウン十万お金をかけているひともいる)。というわけで、3200円で加蓮ちゃんをゲットしたのだった。〈煌めきのひととき〉である。ベッドにいた加蓮ちゃんが遊園地を駆けまわるのだ! おさないころから病弱で、高校生にして人生を諦めていた彼女がうまれかわる。加蓮ちゃんの物語とともに歩みながら、きょうもデレステのイベントに奔走する。

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