わらびの日誌

Please forget me not, but I'll forget you. So it goes.

影を隠す

今週のお題「私の沼」

 19歳の春に眼鏡からコンタクトレンズに替えて、はじめてじぶんでメイクをしたときに、目のしたのクマがひどいことに気づいたのだった。どれだけファンデーションを重ねても目のしたが黒いんである。これは一体どういうことなのだと携帯電話でちまちま調べたところ、クマは種類によって色が違っているらしく、その色にあったコンシーラーなるものを塗らないと消えないらしい。ここでわたしのクマは青クマであり、オレンジ系統のコンシーラーならクマが隠せるかもしれないとわかった。そうとわかれば試すのみである。ネットでみつけていた青クマ用のコンシーラーを買ってきてさっそく目のしたに塗ってみた。ところが、こんどはクマにある小じわにコンシーラーが入りこんでしまってまったく綺麗でないし、クマを隠すどころか老けてみえる。これまた何事かとおもってふたたび携帯電話で調べてみると、コンシーラーにもチューブ型やらスティック型やらいろいろと種類があり、テクスチャが重いものほどよく隠れるが乾燥しやすく皺に入りこんだり割れてしまったりすることがわかった。コンシーラーは買って失敗することがほとんどで、それでもわたしの頑固な青クマを消してくれるよいコンシーラーがあるんでないかなんて懲りずに買って試していくうちに、じぶんの肌質とコンシーラーのテクスチャがどうも合っていないことを悟った。コンシーラーが合わないならほかの部分でごまかせやしないかと、どんな色のアイシャドウならクマが目立たないかを調べるようになった。

 これが、メイクにはまったきっかけであった。クマがどうというのは関係なく、どうすれば顔の輪郭の印象が変わるのかとか、目の印象が変わるのかとか、そういったことも調べて読むのがすきだ。YouTubeのメイク動画もすきで、がらっと変身するばあいもさして変身しないばあいも楽しんで見ている。遊びにでかける日は30分くらいかけてフルメイクをする。わたしの顔は前髪があるかないかと眼鏡かコンタクトレンズかの違いで変わるのでメイクをすることにはあまり意味がない気がするけれど、それでも丁寧にメイクをしていると生きる気力みたいなものが満ちてくるのだった。

 ちなみにさいきんのお気に入りはVisee AVANTのシングルアイカラーのコスモプリズムだ。偏光ラメがとってもかわいいのだ。ピンクのアイシャドウをアイホール全体に発色するかしないかくらいの淡さで塗って、そのうえにコスモプリズムをさっと重ねるのがお気に入りの使いかたで、あとはアイラインとマスカラを丁寧にやるだけなので楽ちんでもある。ほんとうはアイシャドウパレットでグラデーションができたら素敵だなあとおもうのだけれど、グラデーションが似合わないことに気づいたのもついさいきんのことである。

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